状況は所与である

人生において、仕事あるいはプライベートに関する話題であるかを問わず、困難な状況に陥るということはままある。更に、ある問題を解決したと思えば別の所でまた新たな問題が起きる。世の中というのは実にうまく調和が取れているものだ。

 

たかが一個人によって管理可能な事象というのはごく僅かであり、たいていの物事は自分の意志の及ばないさまざまな要因によって行く末が左右される。

 

こうした状況に対する幼稚な反応というのは、状況を言い訳にする、他責にするというものだが、それは当事者としての主体の放棄にほかならない。

 

与えられた状況に主体として対峙し、意志と創意工夫によって自ら道を切り開くこと。この規律を思い出そうと、「状況は所与である」と呟く。今身を置いている状況というのは、因果によって予め与えられたものだ。その状況に対して主体として対峙するのか、あるいは放擲するのか。

 

この選択は、常に意志の範疇にある。